レイソルが本拠地を構える柏市の中心から国道16号線を10kmほど真っすぐ進むと、右手に見える丘の中腹に、鮮やかなグリーンのグラウンドがある。2023年に全面オープンした人工芝サッカー場『アルジャーノンフィールド柏』だ。
このグラウンドを作り出したのは、今年の全国高校選手権に初出場を果たした日体大柏高校のOBでもある秋谷雅義氏。中学時代に描いていた、『指導者になる』『自前のグラウンドとサッカークラブを持つ』という2つの夢を27歳で実現した。
夕方から始まるレッスンのため、カラーコーンやボールが設置されたフィールド
「自分は選手としては二流以下でしたが、小・中学校時代のコーチがスタメン、リザーブをまったく関係なく選手を平等に叱ったり、接してくれる人でした。その姿を見て自分も指導者になりたいと思いました」
東京国際大学在籍時に都内のクラブで指導者としての第一歩を歩み出した。しかし、前任者が突然辞めてしまったために、いきなり担当学年を持つことになった。早くもやりたいことができるチャンスだったが「教えようとしても何もできない」ことを痛感。指導法を学ぶため、思い切ってドイツへ飛んだ。
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